出前講座

 平成23年3月11日に発生した東日本大震災に際しまして,全国各地の皆様から多大なるお心遣いを頂戴しました。どうもありがとうございました。 本講座は,全事研本部をとおして当支部に寄せられた義援金を事務職員の仲間たちに還元することを目的として, 被災地域の事務研究会に,カウンセリング研修をお届けする事業です。
 ここでは,本講座を受講された方々からの感想等をご紹介いたします。

日常の中のメンタルヘルスケア

講師 東北大学大学院教育学研究科後期課程 臨床心理士 小林 智 先生
平成27年11月19日 石巻地区小中学校事務研究会(東松島市大塩市民センター)


受講者の感想

◇すごくタメになりました。日々の生活に役立てていきたいと思います。
◇学校で働く者として,他人との関わり合いは重要だと思っています。 コミュニケーションの仕方で,周りとの関係も大きく変わってくるので,今後はもっと考えていくことが必要だと感じました。
◇身体のリラックス法など,すぐに実践できる対処法などを紹介していただき,大変参考になった。 また,うつ症状についての説明など私事にも関わる話が聞けて良かった。
◇今まで自分が疲労が回復すると思っていたことが実は疲労感だけが回復しているなど初めて気付かされることが多くあった。 疲れのとり方など,すぐに活用していきたいと思います。本当にありがとうございました。
◇ストレスの対処法,日常的なリフレッシュを生活に取り入れ,明日以降の仕事もがんばろうと思いました。
◇コミュニケーションの情報交換を常に大切にし,周囲とのかかわりをしていきたい。
◇自分ではあまりストレスを溜めないほう,もしくはすっとレスを発散するのが比較的上手なほうだと思っているのだが, 「疲労」に関してはまた別物で,これを取り除いていく自分なりの方法を少しずつ作っていく必要があると感じた。 仕事面の疲れはもちろん,休日にスポーツをすることもあるので,たまった疲れを効率よく流していくために, 今日,講座で知ったことを活かしていきたい。
◇メンタルヘルスということがなんなのか,今までほとんど理解できていませんでしたが,今回の研修で漠然とですが見えてきたような気がします。 自分自身の仕事の質を高めたり生活を充実させていくうえで,メンタルヘルスケアを行っていくことは,とても重要であると感じました。 私は栄養ドリンクを飲み,実際は疲労しているが疲労感をごまかしていることがあるので,やりすぎには注意し, むしろこれからは疲労をためないように考えていこうと思います。
カウンセリング入門についてのお話では,スクールカウンセラーの方がどういったことを行っているのか, また,その方法について少し知ることができ,勉強になりました。 抑うつについてのお話では,私自身も抑うつ気分になることが多くあるので,その際にどのように対処していくかを考えさせられました。 自分だけでなく,そういったほかの方からの相談があった際は,「元気づける会話」ができるよう,意識していきたいです。
とても興味深く,参考になる講座をしていただき,ありがとうございました。
◇カウンセリング入門に関しては,自分のコミュニケーションの取り方を見つめ直す機会となった。 表情,行動,発言,ひとつひとつの与える影響や意味を考え,今後のコミュニケーションの取り方を考えていくと同時に, 相手のコミュニケーションの取り方をよく見て,考えていること,感じていることをきちんと理解できるようになりたい。
◇カウンセリングの研修は,いつ聞いても新しい発見があります。職場で活用できる場は多いと思います。ありがとうございました。
◇分かりやすい内容でとても参考になった。ストレスを溜めない方法やうつの方への話し方など,活用していきたい。
◇「疲労」は全て一緒だと思っていましたが,自覚的な認識と体細胞の傷つきの状況と種類があり,対応も違うのだと初めて知りました。 あまり強く疲労を感じることは少ない方だと思っていますが,PCを長時間活用する仕事なので, 教えていただいた筋弛緩法を上手く取り入れながら仕事をしていきたいと思いました。 また,疲労(ストレス)を大きくする前の予防として自分流の回復法を見つけたいと思いました。
◇調子をくずしてしまった人への対応として,様々な方法があり,すべての人に上手くいく方法はないのだと改めて知ることができました。 カウンセリングについても人それぞれで効果は半々ということを聞き, 少しでも相手を元気づける会話を意識して抑うつ的となる原因を減らすことのできる関わり方を持てるように努めたいと思いました。 また,相談できる機関は県内にもあり,根拠のないアドバイス等よりは, 親身になりつつも情報を提供することも力になれるのではないかと思いました。ありがとうございました。
◇最近,病んでしまう方が多く,周りにもいるので,今回のようなテーマの研修を受講することができ,良かったと思います。
◇いい意味で「カウンセリング」という硬い言葉に当てはまらないお話をありがとうございました。 小林先生の普通に人間らしい話も聞けましたし,これから活かしていくのが楽しみです。
◇日頃からストレス・疲労感を感じているなかで,付き合い方を改めて考えようと思った。 教えていただいた筋弛緩法はやってみたいと思います。
◇普段こういった講座は自主的に参加する機会がなかなかないので,とても新鮮かつ勉強になりました。 日頃,PCに向かったままでの仕事が多いので,今回教えていただいた方法で気分転換をこころみたいです。
◇以前にも別の研修で受けたことがありましたが,いつ聞いても分かりやすく飾らない先生の人柄でとても楽しく, 日常にありそうな内容で理解しやすかったです。ありがとうございました。
◇心の仕組みやストレッチ法,学校での対処の事例など,すぐに使えるような知識がたくさん挙げられていて,とても参考になりました。 勤務中,気負うことが多くなってしまいますが,そのような時は特に今日教えていただいた方法を実践したいと思います。ありがとうございました。
◇メンタルヘルスは自己管理にとても役立つと思った。カウンセリングは,生徒指導や友人関係などに生かしていきたい。
◇筋弛緩法や元気づける会話など明日からでもすぐに実践できることも多く,とてもタメになりました。 説明はとても分かりやすい言葉で,実例も交えていただいたので,最後まで集中して聞くことができました。
◇メンタルヘルスケアについてのお話をいただいたのですが, ストレスはどんなものがあるのかなど基本的なところをわかりやすく教えていただきました。 自分流の,かんたんにできるリラックス習慣を見つけられるよう,がんばっていきたいです。
◇日頃,職場で行えるリフレッシュ方法や日常的なカウンセリングについてなど,とても勉強になりました。
◇ストレスやカウンセリングについて分かりやすい説明で勉強になりました。楽しい話もあり,よかったです。 今日学んだことを今後活かしていきたいと思います。
◇とてもわかりやすく,大変勉強になりました。日常的な場面でどうしたらよいかなど特に参考になりました。
◇日常的なストレス対処がとても参考になりました。仕事も休日も何となく過ごしてきただけでしたが, よく考えてみるとストレス対処を取り入れていると改めて思いました。 これからは少し意識的にストレス対処を自分流にすすめていきたいと思いました。
◇今すぐに使えるカウンセリング技術を紹介していただいたのは非常に有益であった。
◇メンタルヘルスの方では,実際に筋弛緩法をやってみて身体がリラックスするのを感じることができました。 人前で話すことが苦手で,打ち合わせや職員会議で発言するたびに緊張していました。 ストレスが大きくなる前に,筋弛緩法を試してみたいと思いました。
◇カウンセリングの方では,聞き手の立場がとても重要なのだと分かりました。 振り返ると,萎えさせる会話ばかりしていたかもしれません。 普段の会話から,ちょっとずつ意識して元気づける会話ができるよう努めていきたいと思いました。ありがとうございました。
◇メンタルヘルス,カウンセリングの2部構成で,短い時間でしたが,大変,有意義なものでした。 リラックスの方法など,すぐにでも活用できるものがあり,特に日常生活での会話などは職場でもすぐに活用できるのでありがたかったです。 本日は,大変ありがとうございました。
◇日常と違った内容で良かった。現在,教職員の休職が多くなってきているので,今後も同様の講座を受けてみたい。
◇「メンタルヘルスケア」と「カウンセリング」の二本立てでしたが,特に「カウンセリング」に関しては, 普段見えないカウンセラーさんの仕事について解説いただき勉強になりました。
◇「多忙」と「多忙感」は異なるものであり,改善・対処の仕方も異なるものですが「疲労」と「疲労感」にも同じことが言えるのだと考えると 誤った認識をしていることが割と多くあるのだなと思いました。 CMやPRに惑わされず,正しく疲労を取り払って,心身共に健康で過ごしたいと思います。
◇メンタルヘルスもカウンセリングもすぐに活用できる内容で良かった。
◇年代的にも公私ともにいろいろ考えることもあり,今回の研修はとてもよかったです。 2時間という時間も長く感じませんでした。ストレスとどう付き合っていくかなど, 専門の方のお話を気軽な感じで聞ける機会はとても良いと思います。年度の初めなどに,こういった機会があると良いと思います。
◇分かりやすい言葉選びで伝えていただいて,今後の生活・仕事のヒントをいただいた。
◇2部に分けての講演で,とても勉強になりました。1部の簡単な体操など,すぐに試してみたいと思いました。 カウンセリングのお話では,とても分かりやすくお話していただき,会話については職場や家庭で活かしていきたいと思います。ありがとうございました。
◇分かりやすいお話で最初から最後まで関心を持って聞かせていただきました。 リラックスの仕方やカウンセリングを職場などで実践できたらいいなあと思いました。
◇石巻地区では二度も出前講座を行っていただきましてありがとうございました。
今回のカウンセリング,メンタルヘルス研修は,ちょっとした工夫でうまく物事を進めることができる方法や, 自分の心の持ち方などを学ぶことができました。
「ドリンク」や「サプリメント」などで体をごまかさず,心と体の疲労感・疲労をうまくコントロールして,休むときは休みたいと思います。 私のリフレッシュは,とにかく「寝る事」です。
小林先生,ありがとうございました。宮城支部の皆様のご支援に感謝いたします。
◇疲労のいろいろ,実際の対処方法を紹介していただき,分かりやすい研修でした。
◇とても分かりやすい言葉,声の大きさ,テンポ等,聞きやすかった。資料もとても分かりやすかった。
◇分かりやすく,聞き取りやすく,論旨も明確でよかったと思います。今後の自分の暮らしの中でも活かしていきたいと思います。

震災におけるメンタルヘルス-被災者および支援者として-

講師  東北大学大学院教育学研究科臨床心理相談室 相談員 野口 修司 先生
平成24年1月27日 石巻地区小中学校事務研究会(宮城県石巻合同庁舎)


受講者の感想

◇疲れていること,不安に思うことが当たり前と思えること,当たり前と言ってもらえることで楽になると思いました。 トントンするという手軽さで効果が得られる「TFT」よい方法を教えていただきました。早速実践してリフレッシュ・リラックスしてみたいと思います。
◇リラックス方法のやり方,震災の際はASDの症状が出るということがわかったので安心した。
◇ストレス反応など考えられる事例として分かりやすい例があげられていたのでとてもわかりやすかった。 専門的な治療の進め方は特に今後の知識として役立てられる内容でした。
◇実践が楽しかったです。
◇PTSDなど難しそうな内容を分かり易く楽しく話してもらってとてもよかったです。 つぼトントンなど実践できそうなものもあってためになりました。
◇とても勉強になる研修でした。特に,つぼ押しトントン運動がよかったです。 仕事の合間に実践したいと思います。大変楽しいお話でした。ありがとうございました。
◇メンタルヘルスは相手に対しても自分でもなかなか気付きにくいと思いました。 ですが,今日のお話で少し理解することができたような気がします,抱え込まないことが大事だと思いました。
◇自分自身昨年精神的にまいって倒れた経験があるので,色々と参考にしたいと思います。
◇ストレスというのは目に見えないものではないので,自分でも計り知れないものなんだと改めて考えさせられました。 自分だけが苦しんでいるのではなく皆が同じように悩んでいるのだから・・・と考えがちだけど, 口に出したり笑いあったり,また,病院に行くことも大切なんだと思いました。
◇私も被災し,家も家族も自分の私物も失ったので,ときどき不安や悲しみにおそわれることがあります。 それでも明るくいれるのは残った家族と笑いあえているからだと思っています。 時間が傷をいやしてくれていると思っています。
◇震災時に抱えていたストレスとその解消法と照らし合わせてみて,興味深い内容だった。
◇学校事務職はメンタルヘルス研修の機会があまりないので,とても勉強になりました。
◇本日はありがとうございます。支援者ストレスへの対処での3番目愚痴を言い合うだけではなく,笑いあえるようにしたいと思います。 ASDやPTSDなどが詳しくわかったので良かったです。
◇被災者でもあり(自分も家族も)支援者でもあったので,支援する側のストレスのお話も伺えてとても参考になった。 誰も「がんばったね!」とか認めてもらえない時は,自分で自分を「えらい,私!」のようにホメテみるのも大事なんだなあ・・・と思ったりも。 「やって当たりまえ」と思われている事って案外多いかもしれませんね。
◇メンタルヘルスの問題は誰にでも起こること。それに対処する方法が勉強できました。
◇石巻地区すべての教職員にこの研修を受けさせたいと思った。燃え尽き症候群なのか早めに退職しようとする人が多くなったように感じます。
◇メンタルヘルス研修は,受講する機会が限られる研修のひとつなので,受講できてよかったです。実践してみます。
◇異常な事態で異常な反応をすることが正常だと聞き,とても安心することができた。 このことは,たくさんの人に伝えていきたいと思う。教えていただいたトントン体操を活用したい。
◇被災者のストレスだけでなく支援者のストレスとその具体的な症状が学べとても参考になりました。 今日のエクササイズを学校に持ち帰り実践してみたいと思います。
◇被災された方々の立場,それを支援する方の立場をとても理解され言葉を選んで話されているなと感じました。 事務という立場から少しでも子ども達を手助けできるよう頑張ります。
◇とても分かりやすい研修でした。ユーモアも織りまぜてあったのでとても聞きやすかったです。どうもありがとうございました。
◇メンタルヘルスの研修は受けたことがなかったので,とても参考になりました。 息づまった時はつぼトントンで元気になろうと思います。お忙しいところありがとうございました。
◇わかりやすく説明していただき耳によく入りました。ありがとうございました。
◇色んな立場によって様々なストレスがあることが分かりました。ケースに応じたケアが必要なのだと思いました。
◇私もだいぶ時間のたった10月頃から津波の夢をよく見るようになりました。 遅れてくるタイプだったのかもしれません。教えていただいた体操で乗り切りたいと思います。
◇メンタルヘルスと聞くととても難しいイメージがあるが, 野口先生のお話は,素人でもある私達にとってもわかるように言葉を選びながら笑いも交えてお話していただけたので, 興味深く聞くことができました。ありがとうございました。
◇「震災後のストレス」と聞くとまさか自分が・・・とか, もっとひどい被害を受けている人を前に言えない心境になりがちだったが, 先生の「なって当たり前」という言葉にとても気持ちが楽になりました。
◇カウンセリングや精神科を堅苦しいものと思っていましたが身近なものに感じました。 「つぼトントン」辛くなったときは思い出してやってみようと思います。
◇支援者としてのメンタルヘルスというものを考えたことがなかったので勉強になりました。 特に必要としている人への専門的治療の勧め方が勉強になりました。 勧めることもためらうことがありますが,4つの案を伝えられれば支援できるなと思います。TFTもやってみたいです。
◇震災後にストレスを感じることが多いので,トントン体操を実践してみたいと思います。
◇自分だけでなく誰もがストレスを抱えていると改めて聞くことができ,安心しました。 学校にスクールカウンセラーさんがいらしてもなかなか自分は相談するほどではないと感じてお話する機会がありませんでした。 職場にストレスを抱えている方がいるので,つぼトントンを教えたいと思います。
◇大変貴重な講話をいただきましてありがとうございました。 震災の影響でいろいろなストレスが生じて該当するところもあり対処法などはとても参考になりました。 生徒に対する接し方など今後に役立てていきたいと思います。
◇一時期何もしたくない時期がありました。 今日の野口先生の話を聞いて自分も知らない間にストレスがあってその状態になったのだとわかりました。 その時に相談に乗ってもらう機会があり,その後すっきりしました。やはり一人でかかえこまず誰かに相談することは大切なのだと実感しました。
◇今年度本校の職員が2名うつ病で休みました。「元気な人」と思っているのに突然休んでしまう。 人ってわからないですね。がんばりすぎないようにしよう。「トントン」やります。
◇震災を通してメンタルヘルスについて考える機会はありましたが, 今回の講話の様な「支援者」として「被災者」として等別に考えたことはありませんでした。 学校の子ども達に限らず自身も含めて先生方へも目を向けてメンタルヘルスを考えていけたらと思いました。 講話を受けさせていただきまして,本当にありがとうございました。
◇楽しくリラックスしてお話を伺うことができました。 ASDやPTSDのような症状の職員がいて気になっていたので,今日は本当に勉強になりました。ありがとうございました。
◇不安,ストレスを感じたとき今回学んだTFTをやってみたいと思います。

カウンセリング研修「震災後のこころの理解と対応」

講師  東北大学大学院 臨床心理士 狐塚 貴博 先生
平成23年12月2日 本吉地区学校事務職員研究会(南三陸ホテル観洋)


全事研宮城支部出前講座を受けて(研修部長)

 ライフラインも十分に復旧しないまま,手探りでスタートした平成23年度。
 次々と現れる未知の業務対応に追われ,事務研の仲間がどのように勤務しているのかも見えず,活動も縮小せざるを得ない状況でした。 9月になり,やっと行った研修会では,お互いが再会を喜び,それぞれがんばっていることが分かって,安堵したものでした。
 その後の会員アンケートで,「カウンセリング研修」を受けたいとの意見が。
 今回の全事研宮城支部の研修提供は,まさにタイムリーで,闇夜に提灯を得たようでした。 会員の感想にもあるように,本当によい機会を与えていただきました。研修をすることで,事務研の絆がさらに深まった気がします。
 仲間がいるって,すばらしい!
 会員が置かれている状況は様々ですが,この研修で得たことを心の糧として, 前に向けて一歩ずつがんばっていきたいと思います。ありがとうございました。


受講者の感想

◇今回の研修は,こころの理解と対応ということで,リラックス方法を学べてよかったです。 少しでも体を使ったことが,いいと思いました。ありがとうございました。
◇講話ありがとうございました。肩に手を置くという動作法はよかったです。人のあたたかみを感じ,ホッとしました。
◇私は,今年の4月から新規採用となり,毎日とまどいながらも仕事をしてきました。 初めてのことばかりで,心に余裕がなかったのですが, 今回の研修で簡単なカウンセリングを教えていただいたので,普段の生活の中でも活用したいと思います。
◇カウンセリングというと,話を聞くというイメージが強く,聞き手になる負担というものを感じていたが, 動作を交えてのストレスケア方法は,自分にとっても気分転換になってよかった。 言葉だけでなく,相手の温もりを感じることのできる心の癒やし方は,子どもたちの心のケアに役立つと思うので, 養護教諭の先生にも伝講したい。イライラしたときは,TFT試してみたいと思います。
◇日々一生懸命がんばることも大切だが,たまにはリラックスして,ゆとりを持つことも大切だと思いました。 肩に手をあててもらうのは,本当に手の温かさを感じて,驚きました。周りの人にやってあげたいと思いました。
◇ノーマライズについて。自分が異常ではなく,環境が異常であり,自分が弱くなったのではない。ちょっと心が軽くなったように思います。
◇お世話様でした。内容は,ちょっと難しかった。いろんな意味で。きびしかった。会員が,どう受けとめるか。
◇悲観的にならずに,素直に自分を見つめ受け入れることで,心の病気にならないと感じた。
◇様々なストレス解消法を教えていただき,ありがとうございました。今後も役立てたいと思います。
◇実際に体を動かす研修となっていて,よかったです。できれば,もう何種類か紹介してほしかったです。
◇(講師の先生に)わざわざこちらまでおいでいただき,被災地を見ていただいたことに,まず感謝します。 3~4ヶ月分遅れた仕事が取り戻せず,毎日そのストレスにつぶされそうだったが, 今日のリラクゼーションでリフレッシュして,またがんばりたいと思いました。ありがとうございました。
◇ストレッチをしてみたら,実際に力が抜けてきたので,これからも行ってみようと思いました。 また,2人1組で行ったワークでは,人とのつながりを実感(体感)することがあまりないので,よかったと思います。
◇震災当初は,やはり自分のことを考える余裕がなかった。 だんだんと落ち着いてきたときに,体調を崩してしまうこともあり,「自分疲れているのかな」と感じることもあります。 今回教えていただいたリラックス方法も有効に活用して,これからもがんばっていければと思います。本当にありがとうございました。
◇ディブリーフィングの内容を聞いて,まず始めに思ったことは,職員室の会話でした。 本校のすべての職員は,津波の影響で被災しました。そのため,「あの時はこうだった」「今はこんな支援がある」等が, 世間話として出てきます。当時のことを,よいディブリーフィングが行われたのではないかと思いました。
◇涙もろくなったのは,歳のせいかと思っていた部分もあったのですが, 「異常な環境に対する正常な反応」と聞き,ずいぶん気持ちが軽くなりました。 癒やし系の狐塚先生のあたたかいお話のしかたに,本当に癒やされました。 あっという間のひとときでした。ありがとうございました!
◇広い素敵な会場で,素敵な講師の先生のカウンセリング研修を受けただけでも,癒やされました。 用語は難しいものもありましたが,日常に置き換えた状況も説明していただき,日頃の自分を顧みることができ,有意義でした。 肩へのハンドケア「ガミュート」を覚えたので,早速実践したいです。家族とのコミュニケーションにも使います。 「イライラしたときのツボ」は,私的にタイムリーで,早速やってみます。効果ありそうです。ありがとうございました。


本吉地区学校事務職員研究会に参加して(H23.12.8)

支部長 小笠原 律子

 12月2日(金)南三陸ホテル観洋で行われた本吉地区学校事務職員研究会(以下「本事研」)“小・中学校事務担当者研修会”にお邪魔してきました。
 3・11東日本大震災により,宮城県では12月7日現在死者9,504人,そして今なお1,913人の行方不明の方がいらしゃいます。
 全国公立小中学校事務職員研究会(以下「全事研」)宮城支部は,今年度当初から活動する中で, 被災した地域を抱える地区の事務研を何らかの形でサポートできないかと考えていました。 また,全国の仲間から,6月と10月に全事研本部をとおして義援金を頂戴いたしました (総額450万円を被災がひどかった岩手支部・宮城支部・福島支部が150万円ずついただきました)。 今回本吉には40万円の義援金をお渡しすることができました。
 そして,サポートの意味合いから「カウンセリング」研修を出前で行ったらどうかという意見があり, 今回は東北大学大学院の臨床心理士である狐塚 貴博さんをお願いして,一緒に研修会に出向いた次第です。
 当日,狐塚先生の車に便乗させていただき,東北大からスタートしました。 東部道路を利用しましたが,「こんなにすいているのは,初めてだ・・・。」とのことでした。 道中,狐塚先生のお宅の愛犬の話やら,料理の話,共通の友人の話に花が咲きました。 狐塚先生は震災の翌日石巻市の日赤病院から要請があって1週間常駐し,カウンセリングを行ったそうです。 また陸上自衛隊や第二管区海上保安部,仙台市消防局のカウンセリングと今現在は第3次保護で仙台市や石巻市役所に入っているそうです。
 だんだん南三陸町に近づいてきました。登米付近の山を下り,伊里前,ひころの里付近を過ぎた頃,目の前に広い空間が開けてきました。 津波で壊れた車がせんべい状になって積まれています。 また,私事ではありますが,一昨年の3月に単身赴任する夫の準備で長女と3人で気仙沼に向かう途中に利用したコンビニは, プレハブの仮設の建物でした。周りにいっぱいあったお店やうちもすっかり跡形もなく土台のみを残してなくなっていました。 気仙沼に向かう途中水尻川の水面がきらきらしていたのを思い出します。 またそのとき「海からずいぶんとフラットだな。」と思ったことを思い出しました。 そしてすぐに橋,周辺は何もかもなくなっていました。右後方の宮城県南三陸合同庁舎は3階の窓が窓枠ごとぶら下がっています。 信号機がないためお互い慎重に運転しています。
 高架の道路の下に目をやると,左手にトンネルそして手前にはレールのない軌跡が残っています。すべてがなくなっています。
 南三陸ホテル観洋に向かうちょっと高台にさしかかると“津波到達限界地域”の看板がありました。 後でお話を聞いたところそこまでは津波は達しなかったそうで「誰が限界地域に決めたんだろう?!」ということでした。 ホテルからの眺めはとてもよく,穏やかな海が全面に望めます。様々な形で被災された方々を思うと,3・11に牙をむいた同じ海とはとても思えません。
 研修会が始まり,狐塚先生のカウンセリング研修では,お話だけでなく体を使った心と体のほぐし方を教えていただきました。 2人組で行い,ずいぶんとリラックスすることができました。
 予定の時間はあっという間に過ぎ,本事研さんの心遣いあふれる対応に感謝しつつ,帰路につきました。 狐塚先生は「今までで一番よかった講演かもしれない・・・。」と何度もお話しされていました。
 また,一緒に参加した藤田研究推進部長は 「異常なときなのだから正常でいられないのは当たり前との話を聞いたときとても救われました。」とのことでした。
 本事研の三浦会長さんを始め役員・会員の皆さんから今回の機会を与えていただき,本当にありがとうございました。
 被災された多くのエリアの皆さんに心を寄せながら,今後の全事研宮城支部の活動を展開して参りたいと存じます。 今回限りということではなく,是非また一緒に活動していけたらと思っているところです。
 本事研の皆さん,お世話になりました。本当にありがとうございました。

全事研宮城支部からの参加者
 小笠原 律子 支部長
 阿部 安雄 副支部長
 藤田 基成 副支部長・研究推進部長
 佐々木 勇治 総務部長

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